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2008年11月07日

動画作文のすすめ

ご無沙汰しております。
先月は、いろいろとモノ作りをしていたのでこのブログをおろそかにしてしまいましたが、これから少しずつ、これまでにやってきたことをご紹介していきたいと思っています。

僕たちが運営している動画共有・アノテーションサイトSynvieもようやく次の段階に入ろうとしています。
2006年7月1日にサイトを開設して、2年が経過しました。
まだあまり有名じゃないし、いわゆるイリーガルなコンテンツをまったく受け付けないサイトなので、内容的にかなり物足りない感じがしますけれど、いろいろと新しい試みを行っています。

次のトライアルは、シーン引用という仕組みを使った動画作文というものです。
これは、動画の一部を、文章の中に織り交ぜて新たなコンテンツを制作するというものです。

たとえば、ピクトグラム(絵文字)を用いて、文章を直感的にわかりやすくするというやり方がありますが、この絵文字の部分を動画にしてしまおうということです(動画文字(ムービーグラム)なんて呼ぶのはどうでしょう)。

動画文字を使った作文の特徴は、文字が時間軸を持つことによって時間に関連する文脈をより適切に伝えることができることです。
一般に、文字は時間に依存していませんから、「しばらくして」なんていう表現があってもその時間がちゃんと表現されていません。
時間と共に変化するようなものは、言葉で表すよりも動画を使った方がより効果的でしょう。
ただし、1日を表す動画文字が本当に1日分の時間を持っていたら、そのコンテンツを見終わるのに丸1日以上かかってしまいますから、適当にはしょったりはしますが、少なくとも通常の文字よりも時間(およびそれに伴う変化)をうまく表現できるでしょう。

無論、動画作文には新しいツールが必要です。
そのために僕のいる研究室の学生が作っている仕組みは、シーン引用というものです。
シーン引用の機能は、実は、Synvieの運用開始時から存在していたのですが、ブログに引用できるのはサムネイル画像と動画へのリンクだけだったり、引用する時区間の選択がわかりにくかったりしたため、あまり使われていませんでした。
それで、動画内のシーン区間を直感的に選択できるようにし、かつ、引用したシーンがブログ内で視聴できるように改良しました。

そのシーン引用に関する説明ビデオが公開されましたので、このブログに引用してご説明したいと思います。

これからSynvieの新しいシーン引用機能についてご説明します。

まず、Synvieのビデオ視聴ページで左上の方にある「ビデオを引用してブログを書く」というボタンをクリックして、シーン引用のページに行きます。



そうすると、視聴していたビデオが引用のページに自動的に読み込まれます。
これは、右上の小さなウィンドウに表示されます。
そして、この引用ツールの最大の特徴である、サムネイルシークバーが縦横に展開されます。

このサムネイルをマウスドラッグすることで、簡単にシーンを探すことができます。



縦横のシークバーの違いは、縦はサムネイル間の時間を変更可能(10秒、30秒、1分など)で、横は固定(2秒)になっていることです。
そのため、縦はざっと動画を見て、引用したいシーンにあたりをつけるために、横はシーン区間を詳細に決定するために使います。
視聴中に、チェックなりツッコミなりをした時間はサムネイルにマークされていることでわかります。
縦のシークバーでは赤い枠線で、横のシークバーでは赤いアンダーラインで表示されています。

サムネイルシークバーを使って引用する動画シーンを選択するには、以下の動画のように行います。



サムネイルシークバーの画像の下のあたり(三角アイコンが表示されているあたり)をクリックするとシーン区間を設定できます。
やり方は動画を見れば一目瞭然ですね。
ちょっと変わっているのは、コントロールキーを押しながら左クリックするとクリックした画像が代表画像になるということです。
これはブログページを最初に開いたときに、動画フレームに表示される画像です。
特に何もしないとシーンの開始時間の画像が代表画像になります。
また、シーンの開始と終了時間(の画像)を選択した後、シークバー上で右クリックすると、選択したシーンをプレビューしたり、ブログに引用するかどうか決めるための、ダイアログが表示されます(現在は、この動画とは若干異なる表示になっています)。

引用するシーンが決まったらブログを書いてみましょう。
シーン引用ページのサムネイルシークバーの下にはいくつかのタブがあって、「ブログ執筆」というタブに、引用したシーンの代表画像と文章を書くスペースが表示されています。



引用したシーンごとにパラグラフができていて、パラグラフのテキストフィールド(画像の直上と直下)に文字を入力します。
上に書くか、下に書くか、あるいは両方かはご自由にしてください。
そして、パラグラフの位置は、その直下に並んでいるボタン(「上に移動」、「下に移動」)で操作できます。
また、「上のシーンと結合」「下のシーンと結合」というボタンは、引用した動画シーンを結合するという効果があります。
これはシーンの共引用と呼ばれるものです。
共引用の編集の仕方については上の動画をご覧ください。

共引用は、動画の新しい見方を提供してくれるものと考えています。
そして、その効果がよりはっきりしてくるのは、複数の動画からシーン引用した場合です。



また、他の人がブログに引用したシーンを簡単なやり方で再引用できるような仕組みも考えています。

一つ目の動画は最初に視聴していたものでしたが、二つ目をどうやって決めるかというと、次の動画に示されるように、タイトルの一部のテキストで検索して、その結果から選ぶこともできますし、これまでの視聴履歴の中から選ぶこともできます。



さて、二つ目の動画を選ぶと、サムネイルシークバーも二重になります。
かなり画面がうるさくなってきますが、直感には合うと思います。



サムネイルシークバーを二重に表示することで、二つの動画を見比べながら引用することができます。
そのやり方は、上の動画に示されている通りです。
このあたりが、僕たちがこれからとても面白くなると考えているものです。

まったく異なる動画の中から、並べて見ると面白いシーンを探してみると結構楽しいと思います。
次の動画に示されるように、共引用されたシーンをブログ内で同期的に視聴することができます。



ちなみに、最大4つのシーンまで共引用して同時に見ることができます。

さて、シーン引用ブログの編集が終わったら、みなさんがお使いのブログサービスを使って、編集したブログを公開してみましょう。



そのためには、上の動画にあるように、「HTML生成」タブを選択して、HTMLテキストをクリップボードにコピーして、お使いのブログの編集ページでペーストしてください。
ちなみに、動画シーン用のプレイヤにはFlashを使っていますが、現在のところ、このFlashの貼り付けに対応しているブログサービスは、Seesaaブログ、FC2ブログ、livedoorブログ、および、LOVELOGのようです。
楽天ブログ、エキサイトブログ、Yahoo!ブログ、はてなダイアリー、Amebaブログ、gooブログ、Doblogなどは、現在のところ、まだ対応していないようです。
とても残念です。
今後に期待することにしましょう。

投稿者 nagao : 2008年11月07日 02:05

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