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2008年11月14日

スティッキーとアンダーライナー

僕のいる研究室では、以前からミーティングのためのよいツールを模索してきました。
それで最近作っていたものは、PCを使ったプレゼンテーションに対して、参加者がスクリーン上にアノテーション(注釈付け)をするツールです。
それには今のところ2種類あって、それぞれをスティッキーとアンダーライナーと呼んでいます。

スティッキーとはポストイットのようにスクリーン上に付箋を貼るためのツールです。
付箋といっても、当然、紙を貼るわけではなく、スクリーンの任意の位置にテキストや画像を配置するというものです。
テキストや画像を配置する場所は、参加者全員が持つWiiリモコンで変えることができます。
また、画像の場合は、そのサイズもリモコンで変更できます。

そして、アンダーライナーは名前の通り、スクリーンに表示されているテキストに下線を引くためのツールです。
誰かのプレゼンテーションの最中に、スクリーンに投影しているスライドなどの資料内の任意のテキストに、発表者や質問者が下線を引きたいと思うことがときどきあるでしょう。

それで、やはりWiiリモコンと、OCR (Optical Character Recognition)ソフトを使って、スクリーン上の任意の文字をポイントして、単語や文に下線を引く仕組みを実現しました。
OCRは画像内の活字部分を自動的に認識する仕組みですので、文字とその位置(スクリーン上の矩形と座標)が同時に取得できます。
また、僕たちは以前からWiiリモコンをレーザーポインタの代わりとして利用してきましたから、ポインタ(ドットとストローク、マウスカーソル、アンダーライナーの切り替えができます)の座標は簡単に取得できます。
これらの仕組みを組み合わせることで、Wiiリモコンでポイントした任意のテキストに下線を引き、さらに、その文字を抽出して記録や検索に利用することができます。

下線を引いた語は、後でその内容を検索するときの重要な手がかりになりますから、いつ誰がどの資料のどの語に下線を引いたのか自動的に記録します。

さらに、スティッキーとアンダーライナーを連携して用いることができます。
たとえば、下線を引いた語に注釈を加えるような場合です。
これは、スティッキーでテキストやイメージを送信するときに、同じ参加者が直前に引いた下線と連結するように指定することができます(注釈を下線の位置に移動すると連結は解除されます)。

このような仕組みを使うことで日常的なミーティングが活性化され、多くのアイディアが生み出されていくことを期待しています。

これから、僕たちが普段ミーティングで使用しているスティッキーとアンダーライナーというツールについて、ビデオを引用してご説明します。

スティッキーはスクリーンの任意の位置に付箋を貼り付けるツールです。



ここで左隅にテキストを置いていますが、実はこれは検索クエリーとしても機能します。
この動画では以前にスクリーンに表示された内容を左隅のテキストを用いて検索しています。

検索結果を見て、今回のミーティングのトピックになりそうなものをピックアップしてコピーしています。



コピーは上の動画のように行います。
まず、テキストや画像のオブジェクトをポインタのストロークでなぞると選択されますので、それらを最初に開いた白紙のページに貼り付けます。

僕たちのミーティングでは、参加者全員が自分専用のWiiリモコンを持って参加します。



上の動画の左はWiiリモコンのポインタをマウスカーソルとして利用しているシーンで、Aボタンでクリックできます。
スクリーン上のオブジェクトを選択して移動させることができます。
また、右はアンダーライナーとして利用しているシーンです。
これはスクリーン上のテキストに下線を引くためのツールです。
画像内の文字を選択することもできます。
Wiiリモコンの左側面に装着されている黒い物体は、赤外線信号のデコーダです。
以前にもこのエントリーに書きましたが、Wiiリモコンをマルチディスプレイに対応させるためのデバイスです。

僕たちのミーティングは、マルチディスプレイで行うことが多いですが、たいていの場合、メインスクリーンにはミーティング全体の状況が常に表示され、サブディスプレイは個別の内容を詳細に説明するために使われます。
以下の例では、サブディスプレイでシステムのデモを表示し、そのスナップショットをメインスクリーンに転送しています。
スティッキーはクリップボード、アクティブウィンドウ、全画面のどれかのイメージを自由にキャプチャしてスクリーンに貼ることができます。



また、上の動画のように、Wiiリモコンで選択して、画像のサイズを変更することもできます。

そして、スティッキーとアンダーライナーを連携させることもできます。



まず、上の動画のように、アンダーライナーでテキストに下線を引いておき、スティッキーでキャプチャした画像を転送します。
このとき、Connect with Underline(下線と画像を連結する)をチェックしてから行うと、スクリーン上で両者を関連付ける黒い線が描かれます。
この線は、オブジェクトを移動してもついてきます。
この関連付けは、後で、コピーや検索のときに活かされます。

もちろん、PowerPointなどのスライドやWebページ内のテキストにも下線を引くことができます。



これにはOCR (Optical Character Recognition)ソフト、つまり画像内の文字を認識するプログラムが使われています。
下線の長さや太さは、Wiiリモコンの十字ボタンで変更できます。

このシステムは、マルチユーザーに対応していますから、複数人が同時に利用することができます。
とりあえず、12人までは実際に試してみましたが、多人数が同時にスクリーンをポイントすると自分のポインタがスクリーンのどこに表示されているのかわかりにくくなることを除いて、特に運用上の問題はありませんでした。



この動画のように複数のユーザーが好きな場所に下線を引くことができます。

投稿者 nagao : 2008年11月14日 02:05

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